【What's Michael?】漫画はどんな話?ネタバレなしあらすじ|面白い?猫の“あるある”を極めた伝説の猫漫画を解説
「ちくわしか持ってねぇ!」
『What’s Michael?』を忘れていても、この一言だけは妙に残っている人がいる。
あるいは、あの謎に踊る猫。
猫のあるある漫画だった記憶より、急に変な方向へ跳ねる猫漫画だった記憶の方が強いかもしれない。
そして、その記憶はだいたい合っている。
『What’s Michael?』は、小林まことによる猫ギャグ漫画で、1984年から『モーニング』で連載され、単行本は全8巻で完結している。ネットで有名になった「ちくわしか持ってねぇ!」も、この作品の“ちくわ回”が元ネタとして広く知られている。
この漫画の強さは、猫が可愛いことだけではない。
もちろんマイケルは可愛い。丸い。茶トラで、少しとぼけていて、じっと見ているとだんだん妙な顔に見えてくる。けれど、それ以上に残るのは、猫の変な行動を見ているうちに、いつの間にか笑わされている感じの方だ。高いところから飛び降りて失敗したあと、何事もなかったみたいにごまかす。妙な姿勢で固まる。急にテンションが上がる。猫を知っている人ほど、「そうそう、こういうやつ」となりやすい。
しかも『What’s Michael?』は、そこで終わらない。
リアルな猫観察で掴んでおいて、次の瞬間にはマイケルが二本足で立って踊っていたり、急に人間社会へ馴染みすぎていたりする。猫らしさで笑わせる回もあるし、シュールさだけで押し切る回もある。このリアルと変さの混ざり方がかなり独特。だから懐かしいだけで終わりにくい。思い出して開くと、普通にまた笑える。
この記事では、『What’s Michael?』がどんな漫画なのかをネタバレなしで整理したうえで、基本情報、作品の特徴、なぜ今でも面白いのか、どんな人に向くのかまで順に掘っていく。
タイトルを探してここへ来た人も、「あの踊る猫って何だったっけ」と思っている人も、かなり戻りやすい一本です。
作品はどんな話?ネタバレなしあらすじ
主人公は、茶トラのオス猫・マイケル。
物語は基本的にオムニバス形式で、マイケルと飼い主一家の何気ない日常、あるいは猫たちの妙な騒動が一話ごとに描かれていく。長い一本の筋を追うというより、「猫ってこういうことする」から始まって、なぜか途中で話が変な方向へ行く漫画と思っておくとかなり近い。作品は1984年から1989年にかけて『モーニング』で連載され、のちに2001年から短期で再開した「9巻め」も出ている。
やること自体は、かなり猫です。
失敗をごまかす。妙なポーズで止まる。夜中に急に運動会を始める。気まずい時ほど平然とした顔をする。だから猫を飼っていた人は、かなり早い段階で「ああ、こういうのあった」と思い出しやすい。
でも、この漫画は“猫あるある”だけで終わらない。
次のページでは、マイケルが二本足で踊っていたり、急にサラリーマンみたいな顔をしていたりする。つまり『What’s Michael?』は、猫観察漫画とシュールギャグ漫画が同居している作品です。
面白いのは、その飛び方が雑ではないこと。
リアルな猫の動きや表情がちゃんと描けているから、どれだけ変な方向へ行っても土台が崩れにくい。猫好きの人は「うちの猫もやる」で笑えるし、そうでない人も「この生き物、たしかに何考えてるか分からない」で読める。
一文で言えば、『What’s Michael?』は、茶トラ猫マイケルのリアルすぎる猫らしさと、突然始まるシュールな騒動を行き来しながら笑わせる、伝説級の猫ギャグ漫画です。
続きが気になった方はこちら
基本情報
-
作者:小林まこと
-
掲載誌:モーニング
-
巻数:全8巻
-
完結状況:完結済み
-
1986年度講談社漫画賞一般部門受賞
-
OVA、テレビアニメ、テレビドラマ化あり
全8巻という長さはかなりちょうどいい。
思い出して読み返すにも重すぎないし、「名前だけ知っていて今さら読んでみる」にも入りやすい。長い物語を追うより、少しずつ思い出しながら読む方が合うタイプなので、昔アニメやCMで見かけた記憶がある人にも戻りやすい。
しかも、短いから軽いわけでもない。読み終えると、妙に“マイケルという猫”の顔が頭に残る。
作品の構造
猫の観察が、まず本気
『What’s Michael?』の根っこにあるのは、やはり猫の観察。
マイケルは、いかにも“漫画の猫”として可愛くデフォルメされるだけではない。丸まり方、座り方、毛づくろい、飛び失敗のごまかし方まで、見ていると妙に生々しい。だから読んでいるうちに、「この作者、猫の変なところをかなり見ていたんだろうな」と思えてくる。ここがあるから、後半でどれだけ変な方向へ行っても土台が崩れない。
しかも、この観察が冷たくない。
猫って可愛い、で終わらず、猫ってちょっと妙だし、かなり勝手で、思った以上に人間を振り回している。その感じが笑いになっている。可愛がるための観察というより、猫という生き物の変さを愛でる観察に近い。ここがかなり強い。
突然、シュールへ飛ぶ
この漫画が伝説っぽく見えるのは、リアルな猫漫画で終わらないからだ。
何話か読んでいると、「なるほど、猫あるある漫画なんだな」と思う瞬間がある。そこへ急に、マイケルが人間みたいな振る舞いをしたり、猫たちが妙な社会を作ったり、空気ごとずれる回が混ざってくる。この飛び方がかなり独特。リアル路線から完全に外れているのに、不思議と作品全体の空気は壊れない。
コマの間や表情の作り方で笑わせるので、台詞の面白さだけに頼っていないのも大きい。
だから古さが出にくい。ギャグの流行りが変わっても、「猫がこう動くと妙におかしい」という部分はかなり残る。ここが、今読み返しても普通に笑いやすい理由の一つだと思う。
猫漫画なのに、ちゃんと“作品”として残る
『What’s Michael?』はオムニバス形式で、強い一本の筋が前に出るタイプではない。
でも、断片の寄せ集めには見えにくい。理由は単純で、マイケルという猫そのものが強いからだ。とぼけていて、勝手で、妙に人間くさいのに、やっぱり猫のまま。このキャラクターの濃さがあるので、どの話から読んでも「マイケルの漫画」としてまとまる。そこがかなり読みやすい。
しかも、猫好き向けの内輪ネタにも寄り切らない。
猫を飼っていた人は「あるある」で笑えるし、飼ったことがなくても「この猫、妙に人間っぽくて変だな」で読める。懐かしい作品として見つけた人にも、猫漫画を探している人にも、それぞれ別の入口がある。こういう広さも、この漫画が長く残っている理由の一つだと思う。
この作品が刺さる理由3つ
-
「ちくわしか持ってねぇ!」で記憶が戻る
作品名は曖昧でも、この場面だけ妙に覚えている人は多いはず。断片の強さが、そのまま漫画の強さにもなっている。 -
猫の“あるある”がやたら正確
失敗のごまかし方、妙な姿勢、急なスイッチの入り方。猫を知っている人ほど「そうそう」となりやすい。猫の変さが、可愛さより先にちゃんと描かれている。 -
今読んでも、普通に変で普通に笑える
懐かしい作品として思い出す入り口はある。でも、その先でちゃんともう一度笑える。そこがかなり大きい。
向き不向き
合わない人
-
一本の長い物語を追いたい人
-
ストーリーの起伏を強く求める人
-
猫の可愛さだけを前に出した作品を求める人
刺さる人
-
猫が好きな人
-
シュールなギャグが好きな人
-
オムニバス形式の読みやすい作品が好きな人
-
昔どこかで見た“あの猫漫画”をちゃんと思い出したい人
まとめ
『What’s Michael?』は、猫の可愛さを味わう漫画というより、
猫という生き物の妙さを笑う漫画だと思う。
「ちくわしか持ってねぇ!」が先に浮かぶ人もいれば、
あの謎のダンス猫が先に浮かぶ人もいるはず。
たぶんどちらでも合っている。
この漫画は、そういう断片の強さで長く残っている。
しかも、その断片だけで終わらない。
ページをめくると、猫のあるあるで笑えて、次の瞬間には妙なシュールさでまた笑う。
懐かしさと、今読んでもちゃんと変な感じ。その両方が残っている。
昔どこかで見た記憶があるなら、たぶんもう入口はできている。
あとは、少し思い出して、少し笑うだけでいい。
『What’s Michael?』は、そういう戻り方とかなり相性がいい漫画です。
この作品を読むならこちら
他の漫画記事やセール情報もまとめています
