
2026年夏は、気になるアニメが多すぎる。
そのなかから、原作漫画の時点で感情を強く揺さぶってくる5作品を選んだ。
同じ「エモい」でも、揺れる場所は作品ごとにまるで違う。
1910年代の大日本帝国を舞台に、怪異と能力者をめぐる奇妙な事件へ踏み込む話。
母の再婚をきっかけに、血の繋がらない4人の弟と暮らすことになる話。
死と隣り合わせの学校で、少女たちが切実な想いを抱えて生きる話。
スーパーの裏口で、くたびれた大人同士が煙草を吸いながら言葉を交わす話。
不遇だった少女が、あやかしの王に見出される和風ロマンス。
不気味さ、温かさ、切なさ、生活感、救済感。
揺らしてくる感情は、どれも違う。
アニメで動き出す前に、原作漫画の空気を先に浴びておきたい。
そんな人へ、2026年夏にTVアニメ化される漫画を5作品紹介する。
【岩元先輩ノ推薦】
怪異:★★★★★
家族:★☆☆☆☆
儚さ:★★★☆☆
日常:★☆☆☆☆
ロマンス:★☆☆☆☆
どんな話?ネタバレなしあらすじ
『岩元先輩ノ推薦』は、椎橋寛による大正浪漫ダークファンタジー。
舞台は1910年代の大日本帝国。大日本帝国陸軍が設立した「陸軍栖鳳中学」は、超常現象を収集・研究する特殊な機関だ。
主人公の岩元胡堂は、軍の訓令を受けて各地へ調査に向かう。赴いた先で待っているのは、ただの怪談ではない。怪奇現象の裏には、特殊な力を持つ「能力者」たちがいる。
岩元は、そうした能力者や怪異と向き合いながら、彼らへ「推薦状」を差し出していく。
作品全体には、大正浪漫の美しさと超常現象の不気味さが同居している。軍学校、怪異、能力者、奇妙な使命。華やかさの裏に、どこか湿った怖さが漂う。時代の空気や怪異の気配は、アニメで動き出したときにいっそう映えそうだ。
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【うちの弟どもがすみません】
怪異:★☆☆☆☆
家族:★★★★★
儚さ:★★☆☆☆
日常:★★★★☆
ロマンス:★★★★☆
どんな話?ネタバレなしあらすじ
『うちの弟どもがすみません』は、オザキアキラによるハートフル・ラブコメディ。
主人公は、女子高生の成田糸。高校1年の終わり、母の再婚をきっかけに引っ越すことになる。
糸が思い描いていたのは、新しい父と母との3人暮らし。ところが新居で待っていたのは、個性豊かな4人の弟だった。
無愛想でも家族想いな長男・源。冷静沈着な次男・洛。なかなか姿を見せない三男・柊。甘え上手な末っ子・類。いきなり新米長女になった糸と、4人の弟の同居生活が始まる。
この作品は、ただ賑やかなだけの同居ラブコメではない。最初から完璧な家族ではないからこそ、戸惑う。距離の取り方に迷う瞬間もある。それでも、同じ家で過ごす時間が関係を少しずつ変えていく。家族ものの温かさと、少女漫画らしいときめき。その両方が同じ物語のなかで息づいている。
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【きみが死ぬまで恋をしたい】
怪異:★★☆☆☆
家族:★★☆☆☆
儚さ:★★★★★
日常:★☆☆☆☆
ロマンス:★★★★☆
どんな話?ネタバレなしあらすじ
『きみが死ぬまで恋をしたい』は、あおのなちによるダークファンタジー百合。
舞台は、身寄りのない子供たちを受け入れ、戦争のための兵器として育てる学校。そこには人を殺すための授業があり、誰かが死ぬことも日常の一部になっている。子供たちにとって、死は遠い出来事ではない。
主人公のトツキ・シーナは、その境遇を受け入れられずにいる14歳の少女。ある夜、シーナは血まみれのまま無邪気に笑う少女、カガリ・ミミと出会う。
死が当たり前になった世界で、それでも生きていく。少女たちは何を願い、何を大切にするのか。
設定だけを並べれば、この作品はかなり重い。けれど、その重さがあるからこそ、少女たちの感情が切実に響いてくる。儚い、の一言で片づけるには痛すぎる。死と隣り合わせの世界で芽生える恋と願いを描いた物語だ。
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▶【きみが死ぬまで恋をしたい】漫画はどんな話?ネタバレなし|死がすぐそばにあるから、恋が特別になる
【スーパーの裏でヤニ吸うふたり】
怪異:★☆☆☆☆
家族:★☆☆☆☆
儚さ:★★☆☆☆
日常:★★★★★
ロマンス:★★★☆☆
どんな話?ネタバレなしあらすじ
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』は、地主による日常の人間ドラマ。
主人公は、仕事に追われてくたびれた中年男性・佐々木。ささやかな癒やしは、煙草と、行きつけのスーパーで働く店員・山田さんのにこやかな接客だった。
ある夜、疲れ果ててスーパーへ向かうと、山田さんは不在。煙草を吸える場所も見つからず、気持ちはさらに沈んでいく。そんな佐々木に「ここなら吸える」と声をかけたのが、少し奇抜な格好をした女性・田山だった。
場所は、スーパーの裏口。特別な事件が起きるわけではない。仕事帰りの大人が、煙草を吸いながら少しだけ言葉を交わす。その時間が、妙に心に残る。
大きなドラマで泣かせる作品ではない。疲れた夜に、誰かと少しだけ話す。名前や肩書きから離れて、同じ場所で煙を吐く。その距離感のなかに、大人の日常のささやかな救いがある。派手さはないのに、じわっと残る。
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▶【スーパーの裏でヤニ吸うふたり】漫画はどんな話?ネタバレなしあらすじ|大人に刺さる静かなラブコメ
【鬼の花嫁】
怪異:★★★☆☆
家族:★★☆☆☆
儚さ:★★☆☆☆
日常:★★☆☆☆
ロマンス:★★★★★
どんな話?ネタバレなしあらすじ
『鬼の花嫁』は、クレハの小説を原作に、富樫じゅんが作画を手がける和風恋愛ファンタジー。今回は、そのコミカライズ版をもとに紹介する。
舞台は、人間とあやかしが共に生きる日本。あやかしは優れた能力と容姿を持ち、社会のなかでも大きな存在感を放っている。
主人公の東雲柚子は、家族のなかで不遇な扱いを受けてきた女子高生。妹と比べられ、ないがしろにされ、孤独な日々を送っていた。そんな柚子の前に現れたのが、鬼の一族の若き次期当主・鬼龍院玲夜。玲夜は柚子を「花嫁」として見出し、その運命は大きく動き出す。
あやかし×和風シンデレラストーリーとしての強さがある作品だ。冷遇されてきた少女が、絶対的な存在に見つけられる。自分を否定され続けた日々から、強く求められる側へと変わっていく。その救済感と、ロマンスの濃さ。そこがいちばんの魅力になっている。
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まとめ
同じ2026年夏アニメ化作品でも、揺れる感情はそれぞれ違う。
『岩元先輩ノ推薦』にあるのは、大正浪漫と怪異が混ざり合う不気味な美しさ。
『うちの弟どもがすみません』にあるのは、血の繋がらない家族が少しずつ近づいていく温かさ。
『きみが死ぬまで恋をしたい』にあるのは、死と隣り合わせの世界で生まれる切実な想い。
『スーパーの裏でヤニ吸うふたり』にあるのは、仕事帰りの裏口で交わされる大人の距離感。
『鬼の花嫁』にあるのは、不遇だった少女が見出される和風ロマンスの救済感。
この夏、アニメから入るのもいい。それでも、原作漫画で先に空気を浴びておくと、映像が動き出したときの感情はもっと強くなる。気になる作品があるなら、放送に合わせて読んでおきたい5作品だ。




